二科会趣旨
二科会は永い歴史が語るように、発足以来、
各部門が一貫した伝統精神として、時代を認識する徹底性において、
視野を 一方向に限定せず、新しい表現価値の創造に向かって
不断の追究を期することが信条である。
よって全会員の制作上の 自由を擁護し、個性を尊重する。
流派の如何を問わず新しい価値の創造者は
抜擢され待遇されるであろう。
かくて、二科会を美の温床としようとする努力は
不変の鉄則であり、我々の理念である。
DESIGN SECTION OF 103RD NIKA ART EXHIBITION
概要
●昭和26年6月、二科会は“商業美術”部門を新設。
同年9月の第36回二科展に際し、作品を一般から公募。
入選作を展示し、以降、毎年の行事として今日に至った。
なお、二科会が当部を新設したことは、時代の形勢に応じるものであったが、
これより前に戦後の二科会は、
その主旨を一新しく現代美術に対する認識において、一流派、一形式に自己を限定する態度を採らず、
新たなる価値の創造を目指して、不断の発展を期すると宣言している。
また、商業美術部門の新設に当り、発案者の東郷青児氏(後、二科会会長、故)は
二科会に商業美術部門を新設したことは、
芸術の一部門としての商業美術の認識、意識の向上、社会性と芸術性との融和等々を目指すことで、
美術の領域を拡大することである)といわれた。
●二科会商業美術部が誕生してから10~20年のわが国の産業経済活動は、ようやく活発化した。
すなわち、昭和36年~48年は、いわゆる高度成長経済政策のもとに、
わが国のGNPは躍進の一路をたどった。
この間、国鉄新幹線の開発、道路網の高速化、東京オリンピック、万博の開催、都市の高層ビル化、等々・・・
こうした時代を背景として、いわゆる“デザインブーム”等の声も聞かれ、
二科商美への応募作品点数は、毎年4、5千点を越す盛況さであった。
●昭和53年4月、二科会会長東郷青児氏死去。
同54年3月、二科会はそれまでの組織の性格を改め、
新しく“社団法人二科会”として出発した。
なお、二科展そのものの在り方は従来どおりで、各部(絵画・彫刻・デザイン・写真の4部門)の合同で
開催されることには変更がなかった。
○昭和54年3月、かねてから懸案であった部名を正式に改め“デザイン部”とした。
二科会デザイン部の組織
●デザイン部の会員会友は、毎年の二科展に作品を発表し、展覧会業務への遂行にあたる。
なお、デザイン部は全国を7ブロック(東北・北海道、東京、中部(101名古屋地区改名)、
関西、中国、四国、九州)に分け、
それぞれ地区運営委員会を置き、地域的会務を遂行する。
さらに地区運営委員会は、その地区の代表を選出し、
それらをもって“中央運営委員会”を構成する。
中央運営委員会は、会務の全般的運営に当り
部の発展に尽力するものとする。
理事長ご挨拶
二科会デザイン部は、美の四分野(絵画・彫刻・デザイン・写真)で構成される
総合美術展、二科展の一部門です。
絵画・彫刻部は公益社団法人二科会、写真部は一般社団法人二科会写真部、デザイン部は一般社団法人二科会デザイン部と称し、それぞれ独立した法人二科会の旗のもと活動をしています。
その中で当デザイン部は、第36回展(昭和26年)かの東郷青児先生や賛同者の皆様方発案のもと、社会性と芸術性の融和、美の領域の拡大を掲げ商業美術部門(昭和57年デザイン部に改称)として参画し現在に至っています。
デザイン部としては二科会の趣旨を踏え[多様化する現代を認識し、自由な発想と、創造性、豊かな感性を求め、ビジュアルに表現する]ことを指標としています。
全出品者の制作の自由を擁護し、個性を尊重し、流派の如何は言うまでもなく新しい独自の価値の創造者に対し抜擢され待遇されることを約束します。
二科会の美に対するこれらの目標は不変の鉄則・志向でり、我々の理念であります。
2020年は延期となりましたが、出品希望者におかれましては、コロナ何するものぞとさらなる自慢の力作をお寄せくださいお待ちしています。
デザイン部は2021年105回展の開催に向け鋭意準備中です。
一般社団法人二科会デザイン部
理事長 河地知木
組織図・役員一覧
会員・会友名簿一覧